第12回交流会

2016年1月30日(土) 15:00 ~ 17:30

場所:吾妻交流センター

第12回の交流会では、アカデミアにとっての「研究成果のマネジメント」をテーマにお二人の事務系職員から講演を行っていただきました。

 お一人目のご講演は平本隆輔さん(産業技術総合研究所)から、知財法務の要諦をご紹介いただきました。事務系職員が研究成果のマネジメントを担う上で必要とする正しい知財の知識とそれに基づく契約交渉の判断ポイントがわかる大変ためになるご講演でした。

 お二人目のご講演は津上哲也さん(宇宙航空研究開発機構)から、研究成果の創出者ではなく、JAXAの事務系部門の面々が戦略的に行ったマーケティングを活用して行った人工衛星のプロモーション活動の要諦をご紹介いただきました。コラボカフェや宇宙xお菓子といったユニーク事例は、大変示唆に富む興味深いご講演でした。

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発表者:平本隆輔さん(産業技術総合研究所)

タイトル:事例で学ぶ知財の基礎と知財法務

 皆さんの所属する研究所、企業、大学では、産学連携は進んでいますか?産学連携で避けては通れないのが知財の問題です。良い成果(知財)が出れば出るほど、その取り扱いは揉めがちになります。

 共同研究契約は、後になってそうした揉め事が起こらないよう、連携の前に約束事を決めるものです。

 本講演では、将来生まれるであろう研究成果である知財を守るために必要となる、知財の基礎知識·契約書の読み方·交渉の仕方といった「知財法務」の観点を、知財交渉の事例を交えつつ、お話しします。

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発表者:津上哲也さん(宇宙航空研究開発機構)

タイトル:人工衛星プロモーション

 人工衛星の広報活動をしていると、万人に訴えかける広報に限界を感じました。そこで、”人工衛星だからこそヒットする人たちと出会える場”を探そうと、これまでと違うことを試みたら、思いがけない好評を得られる事例が出てきました。

 コラボカフェ、人工衛星観望会、お菓子商品、チョークアート。

 評判のよかった理由を考えていくと“マーケティングやマネジメントにもつながってるみたい”というものがあったので、それを紹介しつつ、みなさんのご意見も伺っていけたらと思っています。

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