2018年4月14日(土) 15:00 ~ 17:30
場所:吾妻交流センター
第21回の交流会では、前半はくとのさん(ニコニコ学会β交流協会副会長)に、後半は中川幸司さん(北京大学修了、中国研究者、マッドサイエンティスト。)にそれぞれご講演いただきました。
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発表者:くとのさん(ニコニコ学会β交流協会副会長)
タイトル:「作る人文学」とニコニコ学会βからの試み―多様性からのイノベーションを目指して―
私の本来の専門は哲学·思想の研究だが、昨今こうした人文学の領域がますます厳しい状況に追い込まれているのはよく知られている通りである。筑波大学でのロボットコンテスト参戦など一風変わった実践をしてきた私としては、人文学の新展開に何ができるかを考え、哲学·思想の概念を作品として実装·表現する「作る人文学」という試みを2011年以来行ってきた。2012年から参画してきたニコニコ学会βでは他分野との共同をよりいっそう深めるとともに、つくばでの尖った研究者の横の連携を深める活動も進めている。
こうした活動のなかで見えてきたのは、学問領域や人そのものといったさまざまな要素における多様性(ダイバーシティ)をテコにして、(広い意味での)イノベーションをどう起こしていくかというテーマである。つくばという場所の持つ強みはその素地にあるはずだが、現状では十分に活かされていないであろう。本務校での最近の活動も紹介しながら、このような点を考えてみたい。
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発表者:中川幸司さん(北京大学修了、中国研究者、マッドサイエンティスト。)
タイトル:『極東のビッグブラザー』~チャイナ最新政治経済諸論。巨大なガラパゴスの門が開かれた。
北京大学で日本人初の経営学博士号を得た異端研究者の中川コージが、ペキノロジーからチャイナビジネス最先端まで、莫大なチャイナネタからつまみ食い形式でご紹介いたします。
軍事·安全保障だけにとらわれない紅い国に対する観察眼とは? 巨大なガラパゴスで成長した極楽鳥巨大企業はどこへ羽ばたく? 米中の超大国化と、地域大国に舵を切ったロシアの関係は? 『一帯一路プラス』のチャイナ引力は欧州をどこまで引きつけるのか? 日本のマスメディアで報道され難い日中外交ルートの裏事情は? 宇宙&サイバー領域への2030年までの野望とは? 人工知能補完型プロレタリア独裁国家は紅い千年帝国となりうるのか?などなど、興奮できるテーマが満載です。
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